グルメ
【追記あり】横浜の食通に捧げる‘リスタートSTORY’「名シェフを支えるマダムたち」記念すべき第一弾は快進撃を続け横浜に新たな伝説を作った「アルティザングループ」の癒し系マダムが登場!
~連載1:Artisan Group マダム 佐藤 恵美子さん~
◆◇◆【重要な追記】◆◇◆2019年12月30日に元町店ブラッスリーアルティザンを閉店するというニュースが入りました。年明けより本店である日本大通「レストランアルティザン」の場所でbrasserie&restaurant Artisan (ブラッスリー&レストラン アルティザン )に移転、統合予定。コンセプトは「朝から宵までフランス料理!」とのこと。また状況が分かり次第、お知らせいたします。
~ここから当時の記事~
人気番組「料理の鉄人」以来、シェフが表に出て活躍しお人柄までもが注目される時代が続き、お店選びを左右する大きな魅力の一つになっています。
「大人女子」がコンセプトの当メディア【スタリス☆横浜】では、ちょっと趣向を変えて、そんな素敵なシェフを支えるマダムにスポットを当ててみました。連載のきっかけになった、素敵マダムにお話を伺いましたので、ぜひご覧ください。
アルティザン・グループとは?
気さくなスタッフさんが楽し気にサービスする明るくカジュアルな雰囲気の中、ワインをガブガブ飲めて、がっつり食べて、わいわい話せる・・・フランスのビストロをイメージしたコンセプトと味に、熱烈なファンが瞬く間に定着しました。
~アルティザングループの歴史~
2000年 佐藤シェフがフランスから帰国後に沖縄県那覇市泉崎に「restaurant Artisan(レストランアルティザン)」をOPEN。
2002年 那覇市久米に移転。
2007年 更なる上を目指し上京のため一度閉店。
2010年 横浜元町に「brasserie Artisan(ブラッスリーアルティザン)」をOPEN
2014年 横浜馬車道に「rotisserie Artisan(ロティスリーアルティザン)」をOPEN
2018年 横浜日本大通に「restaurant Artisan(レストランアルティザン)」を復活!
元町名物アルティザンのパテはこちらでもいただけますし、アラカルトでリーズナブルに愉しめるので、「美味しいお肉がいっぱい食べたい!」という大人女子にぴったりです。
人気の地元番組猫のひたいほどワイドでも、「フランス流絶品オトコ肉!日本に5台の希少マシーンで鶏丸焼きをボナペティ」木津つばささんのレポートで放映されました。
OPEN当初の店内の様子とお料理については、こちらの記事に詳しく書きましたので、ぜひご覧ください。
佐藤剛シェフを支えるカリスママダム
筆者が初めてマダムにお逢いしたのは、OPENして間もない元町アルティザン。ほんわか優しい雰囲気と、美しい笑顔、顧客に気を遣わせない絶妙で自然なサービスに癒されたことを覚えています。横浜出身の大人女子マダムのお話をお伺いしてびっくり、ご自身もすごいご経歴でした!
横浜「オリヂナルジョーズ」黄金期の元シェフの父、サービスの母のもと、長女として生まれ、のちに二人が開いた東神奈川「イタリア料理 ヴェルデ」にて、お店の看板娘として否応無く12歳からキャリアをスタート。エコールキュリネール国立フランス料理専門カレッジを卒業後、父、母、兄に習いイタリア料理の道へ。都内イタリア料理店、フランス料理店での勤務経験後、イタリアワイン専門商社「エトリヴァン」在籍。その後イタリアへ長期留学。
―佐藤シェフとの出逢いについて教えてください。
―「主人との出会いは、お互い2件目の修行先でした。(シェフ24歳 マダム21歳)その当時(23年前)は横浜にミクニの支店が2か所できる所で、配属された上大岡店の立ち上げ要員でした。
あちらは無論調理場スタッフで、こちらはサービススタッフでしたが。
佐藤剛の料理に惚れ込み、2001年restaurant Artisanに加入、4年後に結婚。家族や元同僚から、フランスへ魂を売ったと冷たくあしらわれる日々が続きましたが、今では認めてくれています。」(マダム恵美子)
―「職人をリスペクトする気持ちです。レストランは料理ありきなので。
’シェフはもちろんスタッフが気持ちよく働ける環境を作ること’が、私の一番大事な仕事です。
あとはシェフのコントロール。バランスの悪い人間ほどおいしい料理を作ると思っています。その足りないところを補うのが私の役割です。だからうちは二人三脚どころか、二人で1人前です。」(マダム恵美子)
―まさにマダムの鏡!いつも謙虚で真摯、知的なマダムがいてこそ、どのアルティザンにお邪魔しても、常に美味しいお料理がいただけるのですね。有難いです~
真の職人って、動きが美しいんです。私は主人の料理を作る美しい動きに魅了されたので。(お恥ずかしいですが)なので、その料理人の美しい無駄のない動きをお客様に見ていただきたい。そんな気持ちも込めて完全OPENキッチンにするというのが絶対条件でした。
もともと主人は潔癖症なので、調理場はいつも美しさをキープします。職業病みたいなものだとは思うのですが、そこも職人としてのすばらしさだと思うのでぜひ見ていただきたいと思いました。」(マダム恵美子)
【スタート&リスタートSTORY】最初のお店立ち上げの頃エピソード
あんな強面の人が一人でやっているお店にくるお客さまはよっぽどのマニアで、経営状態は最悪でした。資金も底をつきかけて、主人もどんどんヤサグレてきて。商売を甘く見ていたんでしょうね。
だったら、自分のやりたい料理をやって、後悔なくお店を畳もうよ!と私。今思えば無知が故の大胆さ(笑)
そこから主人は好きな料理を楽しみだして、短期間でなぜか支援者が増え、まさかのV字回復。
『これは行ける!』と思った直後に、身内から資金を集めてお店を移転しました。」(マダム恵美子)
もう少しこぢんまりとしていてゆったりした環境で料理に専念できるように、住居兼店舗になる場所に移転しました。そこからはかなり生活は向上しました。(人並ですが)夜だけの営業でしたが、早い時間はOLさんや近隣の内地企業の社長さんや同伴のクラブのお姉さま方。深夜2:00までの営業でしたので、後半は同業のお客様とアフターの方が毎日わんさか。よくまあ働きました。
それから2年ほどで主人から「もっと都心で勝負したい」という言葉がでてお店を知人に売却し、沖縄を飛び出しました。」(マダム恵美子)
根っからサラリーマンができない自己主張の強い主人は、首になったり辞めてしまったりでなかなか定職にならず・・・それでも本人なりに歯を食いしばって、ホテルの食堂や産廃業者などやって頑張ってくれました。
その間ほぼ毎日のように二人でお酒を飲みながら家で「成功への道のり」というノートを作り、こんなお店にしよう、こんなことやろうということを書き溜めていました。
このノートは今でも捨てられません。芸人さんでいうところのネタ帳ですかね。たまに行き詰った時にみると新鮮で気持ちが前を向けるようになる宝物です。」(マダム恵美子)
「夢や叶えたいことを、わくわくしながらノートに書きこむ」という方法は、本当に効果があります!経営者や飲食店に携わっている方のみならず、全ての方の参考になり、勇気をもらえる方法ではないでしょうか。
こだわりの新店「レストランアルティザン」に対するマダムの想い
ー「内装も今回はだいぶこだわりました。あえてフランスっぽくない内装にしました。フランスに興味のなかった人でも『あのお店かっこいいから行ってみよう』と思えるような横浜にはあまり無い内装にしました。
お店は人生計画で3店舗作る予定でおりましたので、これで最後の店舗となります。なのでそのつもりですべてにこだわりました。私たちの終の棲家です。
集大成としてのお店ですので主人がシェフとして働きたい理想の調理場を形にしました。
アルティザンは彼の料理ありきなので。」
(マダム恵美子)
記念日やサプライズにもぴったりですが、相談しやすくアットホームなスタッフばかりなので、おひとりさまで「ちょっとワインが吞みたいな」という時も安心、とっておきの隠れ家。
◆「今日はどのアルティザンにしよう?」迷った方はぜひ【公式HP】をご覧ください。
マダムからのメッセージ
あまり堅苦しくならず、フランス料理に興味がなかった人が、行ってみようと思える店を作ることを心がけています。
でももちろんポーションや味には現地以上に現地らしく、と心がけています。
現在、評価されているお店は、ほとんどがイノベーティブな料理(皿数が多く、飾りをまとったきらびやかなお料理)ですが、うちは時代の逆行を突っ走るクラシックなフレンチで攻めていきます!」(マダム恵美子)
【編集後記】
素敵なストーリーや背景を知ると、ますますそのお店でのお食事が愉しくなりませんか。カリスマシェフやマダム、優しいスタッフさんたちがいつも温かく迎えてくれる場所が、大好きな横浜にあることに感謝です!
お忙しいなか取材ご協力いただきました、マダム恵美子と佐藤シェフ、ご関係者の皆様、誠にありがとうございました☆
Artisan Group マダム恵美子
1975年 神奈川県 横浜市生まれ
「血がしたたる塊のお肉・バゲットの焦げる寸前の香ばしい香り・生産者の汗が入ったワイン・食器やシルバーのかちゃかちゃしたレストランの音・みんなの笑い声に囲まれて、仕事ができる幸せ。体全体で幸せを表現して、みなさんをもっともっとHAPPYにできますように」
好きなもの 動物(特に犬)、お酒、食べ物何でも、食器
【追記】2019年12月30日に元町店ブラッスリーアルティザンを閉店するというニュースが入りました。年明けより本店である日本大通「レストランアルティザン」の場所でbrasserie&restaurant Artisan (ブラッスリー&レストラン アルティザン )に移転、統合予定。コンセプトは「朝から宵までフランス料理!」とのこと。詳細は【公式HP】でご確認ください☆
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