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防犯・ライフハック

【取材レポ】心を照らす “手づくりの魔法”。神奈川県立こども医療センターで広がるボランティアの輪🌈 活動50周年を迎えた公認ボランティア団体「オレンジクラブ」の手芸グループが病院を彩り心を癒す🎄季節ごとの感動ディスプレイ&背景をご紹介✨

~今年で50周年を迎える「オレンジクラブ」の活動とは?~

presenter スタリス☆委員会

神奈川県立こども医療センター(※)のエントランスや館内を彩る季節のディスプレイは、すべてボランティアの皆様がひとつひとつ心を込めて手づくりした作品です。 病院の扉をくぐると、ふっと胸の緊張がほどけるような、楽しい世界が広がる。うつむいていた方も思わず上を見上げたくなる。そんな見事な作品群に心を奪われます。 それはただの“飾り”ではなく、通院や入院に不安を抱えた子どもたちと家族の心をそっと支え、そばに寄り添うための「もうひとつの医療」。 この温かな活動を支えてきたのが、オレンジ手芸クラブのリーダー・谷内うららさん。 本記事では彼女のストーリーと、取材で浮かび上がってきた取り組みの背景にある思い、スタッフ・患者さまやご家族の声、そして活動が紡いできた優しさの輪などを写真たっぷりでご紹介します。 ※紹介予約制ですので、受診には紹介状が必要です。一般の方は作品を見に来ることはできませんのでご注意ください。

神奈川県立こども医療センターには、活動50周年を迎えたボランティア団体「オレンジクラブ」があります。今回はその中の「手芸グループ」について取材させていただきました。

エントランスや館内を彩る季節のディスプレイは、すべてボランティアの皆様がひとつひとつ心を込めて手づくりした作品。病院に足を踏み入れた途端、ふっと胸の緊張がほどけるような、楽しい世界が広がる。うつむいていた方も思わず飾りを見上げたくなる。そんな見事な作品群に心を奪われます。

それはただの“飾り”ではなく、通院や入院に不安を抱えた子どもたちと家族の心をそっと支え、寄り添うための「もうひとつの医療」
取材で浮かび上がってきた取り組みの背景や、活動が紡いできた優しさの輪をご紹介します。

⚠️ご注意⚠️
神奈川県立こども医療センターは紹介予約制ですので、受診には紹介状が必要です。
一般の方は作品を見に来ることはできませんのでご注意ください。

19年続く「手づくりディスプレイ」は🎄クリスマスからスタート⭐

「なんでも買える時代ですが、やはり‘手づくり’
って、人の心に触れられる気がするんです。」
優しく微笑みながら、発起人の谷内うららさん
(「オレンジクラブ」手芸グループリーダー)
は語ります。

~手芸グループ誕生までのSTORY~
30代では幼稚園の事務所でパート勤務を
しながら、子どもたちのために人形劇を
したり、喜ぶ顔✨を見ることが何よりの
楽しみだった谷内さん。

発案者であり手芸グループのリーダーをつとめる谷内さん(神奈川県立こども医療センター会議室にて撮影) 

2025年🎄メインのクリスマスツリー

その後50代のとき、「こども医療センター
ボランティア募集」の チラシを見つけ、
見学・研修を経て外来ボランティアに参加
しました。
その時に病院のクリスマスツリーを見て、
ふと胸に浮かんだ想いがあります。
「幼い頃、母がクリスマスの楽しみを沢山
くれたように、この大きなツリーに手作り
の作品を飾る事で、子どもたちにワクワク
を届けられないだろうか...」

病院側に「来年は私にやらせてください」と
相談すると、「ぜひやってみてください」と
OKが! そこから谷内さんの「小さな想い」
は、季節ごとに病院を彩る「大きな活動」へ
と育っていきました。

谷内さん+クリスマスディスプレイの準備で集まった「オレンジクラブ」手芸グループのメンバー(一部) / 左下の緑のクマちゃんも提供された素材。クリスマス風にアレンジして見事なオーナメントに変身! / 地味な布も彼女たちの手にかかると可愛くお洒落に🎀

~すべて手づくり。アイデアと工夫で生み出す“童話や絵本の中のような世界”~
スタート当初は3~4人でしたが、今では谷内さんの呼びかけで仲間も増え、10名以上(40代~90代)の手作り大好きなメンバーがそろっています。
夏、クリスマス、お正月――。季節のディスプレイはすべて、手作業で丁寧に心を込めて作られています。無理なくそれぞれのペースで出来るように+お金がかからないように努力しているとのこと。

・100円均一や手持ちの布を工夫して制作
・1年がかりでコツコツ準備 
・病院の会議室(自宅での制作が主)で制作
・過去の飾りも倉庫で大切に保管&ストック。そこに毎年新作をプラスしてディスプレイすることで、迫力や楽しさが増します。
・すべてがハンドメイドの一点物

毎年、リーダーの谷内さんが【テーマ】を決めて、メンバーにディレクション。1つの作品のモチーフから次々とバリエーションや個性が輝くので、見ごたえがあり感動します。
メンバーが持ち寄ったり、「こんな材料はどう?」と提供された素材も利用。想像力と工夫でそれらを生かし融合させながら、絵本や童話のようなファンタジーの世界を形づくる姿は、まるで魔法使いのよう。「この布をどう使おう?」などを考えるのも楽しみの一つとのことで、クリスマスぽい柄物の布や素材の寄付は大歓迎だそうです。

ディスプレイは1日がかり!ボランティアが集結し支えあって広がる “温かい輪”

完成した飾りは、エントランスや病棟の廊下
など1階から5階までに飾られ、“わくわく”
が病院にやってくる!と毎回大人気。

設置の時に駆けつけてくれる頼もしい方たち
も多数いらっしゃいます。
飾りつけに腕を振るうボランティアさんの中
には、幼い頃この病院に通っていた男性や、
「何か地域のお役に立ちたい」と思い切って
母娘で参加した新人さんなど、さまざま。

ディスプレイにも心がこもっています

設置の日も取材撮影させていただきました

「もっとバランスを見て!」「こっちにこれを
飾ったらどう?」「養生テープが見えないよう
上手に隠してね」等、本当に細かくこだわって
飾りつけされていて驚きました。

慣れた手つきで設置とサポートを担当する
男性メンバーさんは、「やりがいがあって
とても楽しいですよ!」と、脚立の上から
素敵な笑顔を見せてくださいました。

子どもたちの笑顔を思い浮かべながら、楽しくそして真剣に飾り付け

過去には、入院中の3人の男の子たちが飾りつけを手伝いたいと申し出てくれたこともあったそう!

理解ある病院の皆様のもと、同じ想いで手作りボランティアに参加するメンバーの皆様、大がかりな設置の際に必ずこうして参加してくれる方たち、さらには直接目には見えないところでも応援してくださる方々のおかげで、ここまで大きな輪に広がって続いてきたのですね。

いよいよ完成!子どもたちとご家族の反応

「わあ~すごい!」飾りの前で立ち止まり、
目を輝かせる子どもたち。通院ということで
緊張していたお母さんやお父さんたちの表情
がやわらぎ、笑顔がこぼれ会話も弾みます。

手芸だけでなく、外来ボランティアとしても
毎週現場に立って活動する谷内さんは、こう
話します。「飾りを見て少しでも笑顔になっ
てくれたら胸がいっぱいになり、活力や励み
になっています。ボランティアをやらせてい
ただくことでとても勉強になることが多く、
感謝の気持ちで日々取り組んでいます。」

少しでも気持ちが軽くなり、通院が楽しくなり、ここに来たことで“うれしい何か”が生まれますように

小さな勇気と元気につながる、手づくりの魔法に感謝

病院に来ることや通院を続けることは子ども
たちやご家族にとって、勇気がいること。
こうした季節ごとの手づくり展示があることで
通院の励みや勇気になる方たちも数多くいらっ
しゃるのではないでしょうか。

「季節の装飾に、和ませてもらった」
「緊張がほぐれ、元気と笑顔を貰えた」
と、大好評の声が届いています。

オレンジクラブ「手芸グループ」とサポーターボランティアの皆様、取材させていただき誠にありがとうございました

発案した谷内さんの「母がしてくれたように、誰かを喜ばせたい」という初めの一歩、それに賛同して少しずつ増えた仲間の皆さんの「自分にできることなら」という前向きな気持ち。その積み重ねが、いま確かに、病院を利用する方々に感動と喜びを届けています。

「喜んでほしい」「病気が良くなってほしい」と願いと心を込めて一針一針縫う制作メンバーや、来院するお子様たちの笑顔を想像しながら高所に脚立でディスプレイしたり、1日がかりで一生懸命飾り付けるメンバーなどが、楽しく華やかな飾りの裏側にいることをぜひ知っていただけると嬉しいです。

早くも次の季節へ——心が躍る「来年のクリスマス展示」に向けて

本記事でご紹介したクリスマスの装飾は
2025年11月8日に行われました。
そのあとすぐ、お正月展示の準備はもちろん
なんと早くも来年のクリスマス展示に向けて
既に動き出しています。

今までの作品を丁寧に保管し、新しい作品を
毎年生み出してプラスしていき、どんどん
ボリュームアップ。ディスプレイもその都度
感性と閃き+作品バランスを見て作業する為
1度として同じ展示はありません。

毎年増えていく作品たち

2025年夏のディスプレイ

手芸グループの展示は3回。
🎍お正月は獅子、凧、干支
🌻夏は魚たちなど海の生き物
🎅冬は雪の結晶やサンタ、ツリー、
動物たちなど……

これからもきっと、子どもたちの心を
照らす光となる「手づくりの世界」が
どんどん広がっていくことでしょう。

「子どもたちにワクワクの贈り物を」みんなの想いがひとつに(画像は2025年夏のディスプレイ)

年齢も背景もバラバラなメンバーが、同じ思いで1つ1つ手作り。
小さなものから大きなものまで個性あふれる作品たちが、こうしてつながって総合芸術となり、訪れる方たちを優しく迎えてくれていることが、読者の皆様にも伝われば幸いです。

ボランティアの皆様と連携🎀心にまで “寄り添う医療”

神奈川県立こども医療センター が認める
ボランティア団体「オレンジクラブ」では
活動内容によって様々なグループが作られ
ており、ご案内等の外来活動・きょうだい
のお預かり・作業・季節飾り・園芸・縫製
など、個人や団体による30近いグループ
あります。

その活動は、今年50周年を迎えました。
今では300人以上の方々がボランティアと
して登録。診断や治療を受ける子どもたち
とご家族の支援を目指し、さまざまな角度
から応援尽力しています。

「ひとの役に立ちたい」と他者を支えるための
活動を通して、「実は自分が支えられている」
「子どもたちの笑顔やご家族のありがとうの
言葉に元気や勇気をもらっています」などの
感想を持つ方が多くいらっしゃるそう。

「オレンジクラブ」は今年で50周年

人気絵本作家ヨシタケシンスケさんも、病院とオレンジクラブを応援

ボランティアコーディネーターの加藤悦與さん
も、「ボランティアをしたい」という方たちの
気持ちを尊重しながら、病院や関係各所との
橋渡しに尽力してくださっています。
こうした見えない部分でも懸命にお力添えして
くださる方がいるからこそ、ボランティアさん
たちがスムーズに活動できているのですね。

他にも、ヨシタケシンスケさんのご協力と絵画
展示や、タリーズの温かな空間など、院内には
ほっと一息つける工夫が随所にあり、子どもと
家族への深い思いやりが溢れていて感動。

祈りの部屋のレリーフ、ステンドグラス、
病棟、外来通路のアートや絵画、外来待合
のオリジナルデザインのベンチなど...✨
無機質な病院とは一線を画す、唯一無二の
素晴らしい施設となっています。

神奈川県立こども医療センター(横浜市南区)

病院はもちろん体を治すところですが、「心のケア」「癒し」の重要性を深く理解し、“診療だけでは届かない部分”をボランティアと力を合わせて支えている――その姿勢こそ、この病院が長く信頼され「名病院」として全国でも有名な理由のひとつなのではないでしょうか。

「最初に子どもを連れて通院するときは不安でいっぱいでしたが、温かいおもてなしディスプレイが象徴するように、ドクターをはじめ病院のスタッフの皆様も本当に優しい方ばかりなので感謝しかありません。安心してお任せできるので嬉しいです。」(実際に通われているママからのご感想)

長期取材を終えて

本記事は🌻夏の企画から、こうして掲載
に至るまで、5か月ほどかかっています。

ボランティアの皆様の素敵な活動を伝えたい
という事はもちろん他にもいろいろな構想が
あった為、追加取材や推敲を重ねたり、途中
で発生したトラブルや葛藤も、なんとか乗り
越える努力をし、やっとご掲載が出来ました。

(載せきれないほど沢山撮影した全ての写真
を、病院とボランティアの皆様にプレゼント
させていただきました🎁)

貴重な取材に感謝✨

当メディア【スタリス☆横浜】も「喜んでいただけること」「誰かの勇気や笑顔につながること」が何よりの励みです。女性や地域を応援する記事や企画を、心を込めて丁寧にこれからもお作りしてまいります。

~“見に行くため”ではなく、“活動の尊さを知ってもらうために”~
この活動は、一般の方が自由に見に行けるものではありません。しかし、多くの方に「こうした優しさやボランティアが具現化し長く続いてきた世界(こども病院)がある」という事実を伝えたいと思いました。

ひとつひとつに込められた“あたたかな想い”。病気と向き合う子どもたち、そして支える家族にとって、病院は生活の一部であり、時に心が沈んでしまう場所でもあります。そんな空間に、手づくりの飾りはそっとやさしく寄り添い、胸にちいさな灯りをともします。

病院に広がる絵本のような世界は、まさに優しさそのもの。
これからもその灯りが、多くの家族の心をほっと温め続けますように。

わたしたちも心を込めて記事を手作りし、発信し続けるよう頑張ります。

【編集後記】

いままで【スタリス☆横浜】も、様々な
ボランティアについてご紹介してきまし
たが、今回の取材を通して一番感動した
のは、「理解ある病院の皆様」です。

神奈川県立こども医療センターはボランティア
活動への理解と受け入れ体制が非常に温かく、
全面的に理解とサポートをしてくれています。

ここまで信頼してボランティアの方にお任せ
くださるなんて、なかなかできないことだと
感じました。
無償のボランティア+それを支える病院の
活動は外部からも高い評価を受けています。

通院や入院を余儀なくされる子どもたちと
そのご家族へのさりげない思いやりが形に
なり、多くの方を励ましています。

2025年冬のディスプレイ

手芸作品で彩られたツリー

ボランティアとして参加したい、と思う方
にも勇気が必要ですよね。
最初は小さな一歩。思い切って踏み出すと
それがいつしか病院に来る子どもたちの心
を支える力になります。そして同様の取り
組みが、全国のこども病院に広がる未来が
あるかもしれません。

きっかけのひとつとして、病院が認めた
ボランティア団体「オレンジクラブ」は
大きな希望です。
本記事でご紹介した手芸グループだけで
なく他にもいろいろありますので、もし
「わたしも何かできることをやってみたい」と
思われた方は、ぜひ「オレンジクラブ」のHP
ご覧いただき、まずは説明会又は研修会への
ご参加からどうぞ。

2025年冬の設置風景 (※本記事のすべての撮影は【スタリス☆横浜】がしています。無断転載はNGなのでご注意ください)

神奈川県立こども医療センターさまと、ボランティア団体「オレンジクラブ」+手芸グループの季節の飾りつけの活動はいかがでしたか?普通では見ることができない飾りつけの一日を密着取材させていただいたことで、ボランティアの皆様のチームワークと絆をより深く知ることが叶いました。
ぜひ皆様も、来年こそ「やってみたかったこと」をスタートさせてみてはいかがでしょうか。

\御礼/
記事制作への熱意やモチベーションが下がらないよう、企画書の段階でお願いさせていただいた「間違いのみ訂正いたします」という条件を受け入れてくださり、完成まで温かく見守ってくださった「神奈川県立こども医療センター」のご担当者さまたちに感謝でいっぱいです。
また、取材や撮影にご協力いただいた皆様、この度は本当にありがとうございました。

※表現について※
例えば「手づくり」は柔らかく温かみを出す表現、「手作り」は検索を意識するなど、あえて表現を統一せず多くの方に見ていただけるようWEBならではの工夫やトライアルを文章内でしています。
また、「ひとつひとつ」「ちいさな」「あたたかい」なども、場所によっては平仮名で柔らかく表現するなど、「どの言葉が響くか」を想像しながら、昔ながらの新聞や雑誌とは違う独自のスタイルで心を込めてご掲載していますので、ご理解のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 
オレンジクラブ 手芸グループ 作品一例

※改行について※
PCから見るレイアウトに合わせて、改行などを調整しています。女性誌のようなメリハリのあるレイアウトでお楽しみいただけますので、ぜひPCからもご覧ください。

※写真や内容の無断転載は禁止されていますのでご注意ください。

神奈川県立こども医療センターは、昭和45年に設置された小児専門病院で、病気や障害のあるこどもたちに医療と福祉を一体として提供している小児総合医療施設です。名病院として全国から人気と絶大な信頼があります。

 ⚠️ご注意:紹介予約制ですので、受診には紹介状が必要です。初診の場合は、かかりつけ医等とよくご相談ください。
📝
ご紹介した展示作品は、一般の方(通院していない方)は鑑賞することができませんので、本記事と写真のみでお楽しみください。

ボランティアにご興味がある方は「オレンジクラブ」HPをご覧ください。

Presenter

スタリス☆委員会
企画・製作
スタリス☆委員会
求人情報・モニター募集・読者プレゼント・イベント企画なども担当し、スタリスを盛り上げます。皆様に愉しんでいただけるよう頑張りますのでどうぞよろしくお願い致します☆