コミックエッセイ
【落語鑑賞デビュー】落語に興味を持ったきっかけは漫画。県民ホール寄席⇒ごらくハマ寄席に名称変更決定!
~落語について連載中の【作家:頭木弘樹さん】インタビュー~
1980年から神奈川県民ホールで常にトップの落語家が出演しながらも、親しみやすい寄席として横浜落語ファンに愛され続けてきた「県民ホール寄席」(ごらく茶屋主催)。
カリスマ的な人気を誇る柳屋喬太郎さん独演会ということで、ついに落語鑑賞デビューしてみました。
ごらくハマ寄席=県民ホール寄席
来年から「ごらくハマ寄席(通算第〇〇回・県民ホール寄席)」に名称変更することが決定したそうです!1月から3月は東神奈川の「かなっくホール」ですし、今後はその都度、会場の確認をするようご注意ください。
書籍『今おもしろい落語家ベスト50』(文藝春秋社出版/2009)で堂々の1位に輝くなど、落語ファンから圧倒的な支持を集めています。
宮藤官九郎さんが脚本を手掛け落語をモチーフにてブレイクした『タイガー&ドラゴン』(TBS系)、最近では『昭和元禄落語心中』というマンガもヒットして、落語ファンが増えました。こうして漫画やドラマが入口となり、伝統文化や芸能が盛り上がるというのは素敵なことだな~と思います。
マクラが面白い噺家さん
県民ホール寄席(ごらくハマ寄席)は基本的には毎回独演会形式で時間があるため、マクラにたっぷり時間をかける噺家も多く、それも醍醐味とのこと。
そこから本気の落語に入り、皆の心をわしづかみにするところはさすが名人ですね。
『落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ』
月刊『望星』(発行・東海教育研究所 発売・東海大学出版部)で『落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ』を連載中。そんな落語を愛してやまない頭木弘樹さんに「落語を初めて聞く方へのアドバイス」などをお伺いしました。
でも、それで試しに寄席に行って聴いてみたとして、最初は、ほとんどの人は、「ぜんぜん面白くない……」と思うのではないかと思います。
それは感性に問題があるわけでも、落語もわかっていないわけでもありません。面白くないのがあたりまえ、というところからスタートしたいというのが、私の落語入門です。(頭木さん)
「語り」や落語の特性に慣れていないだけ
もちろん落語自体も雰囲気もとても楽しかったのですが、気合が入り過ぎてちょっとだけ空回りしていたのかもしれません。
最初に面白くないと感じる理由として「落語は奥が深い」というのもあるでしょうが、今の私たちは、「語りを聴く」ということ自体になじみがなくなっています。子供に語り聞かせがいいように、本当は大人だって語り聞かせに癒されるはずなんですが、むしろ、なじめない違和感のほうが、今は強いと思います。
他にもいろいろありますが、「語り」というのは、いったんなじんでしまうと、読書とかでは他のかたちでは得られない、素晴らしさがあると思っています。
肩の力を抜いて落語を楽しもう!
今回のレポートは「ごらくハマ寄席(県民ホール寄席)」でしたが
野毛にある「横浜にぎわい座」は連日沢山の寄席が開かれているので、次はぜひそちらにも行ってみたいと思います。
*写真協力 Select Shop Swan
【頭木弘樹さん情報】
●NHK「ラジオ深夜便」の『絶望名言』のコーナーにレギュラー出演中(偶数月・第4月曜日・午前4時台)。
●医学書院のWebサイト『かんかん!』で、「食べることと出すこと」を連載中。
●12月15日 『カフカはなぜ自殺しなかったのか?』(春秋社)
いつも「死にたい」と言っていた芥川龍之介は自殺し、太宰治も自殺しました。
なぜカフカは自殺しなかったのか?「自殺した理由」は考えても、「自殺しなかった理由」は考えないもの。でも、それも大切ではないでしょうか?
カフカ自身の言葉によるカフカ伝でもあり、名言集(新訳)でもあります。初めてのカフカ本としてもどうぞ。予備知識は不要です。(頭木さん)
●『絶望名人カフカの人生論』がオーディオブックになりました。
●5月7日 『絶望読書——苦悩の時期、私を救った本』
自分自身の十三年間の絶望体験をもとに、「絶望の期間」の過ごし方について書いてみました。絶望の最中にある人や、絶望している人にどう接したらいいか悩んでおられる方などの少しでもご参考になれば幸いです。(頭木さん)
● 『絶望名人カフカの人生論』(飛鳥新社)
カフカの日記や手紙の言葉を集めた、「絶望の名言集」という、ちょっと変わったものです。(頭木さん)
●第二弾も出ました。『希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話』(飛鳥新社)
http://www.amazon.co.jp/dp/4864103135
http://www.asukashinsha.co.jp/book/b176752.html
今度もちょっと変で、どこまでも前向きなゲーテとどこまでも後ろ向きなカフカが
対話をするという、名言対決の本です。(頭木さん)
●『絶望名人カフカの人生論』が新潮文庫になりました。
http://www.amazon.co.jp/dp/4102071059
●『絶望名人カフカの人生論』と『希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話』が、
両方とも、電子書籍にもなりました。
http://www.amazon.co.jp/dp/B00TXE48NY
http://www.amazon.co.jp/dp/B00TXE47YY
●月刊誌『望星』(発行・東海教育研究所 発売・東海大学出版部)で、2015年5月号(4/15発売)より、「落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ」という落語に関する連載がスタートしました。
http://tokaiedu.co.jp/bosei/
http://www.amazon.co.jp/dp/B00TIVBA3S
●春秋社のWeb春秋で、
『あらゆることにぼくは失敗する――今こそ読みたいカフカの日記と手紙』
というカフカの日記や手紙をご紹介する連載をスタートしました。
http://www.shunjusha.co.jp/web_shunju/
●『絶望名人カフカの人生論』がマンガ化されました。
『マンガで読む 絶望名人カフカの人生論』
http://www.amazon.co.jp/dp/4864104115
描いてくださったのはイラストレーターの平松昭子さんです。
http://akikohiramatsu.com/
予告編動画もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=udmOruDQy6g
好きなもの:珈琲と酒 工場見学