お客様から集めた義援金を、丸ごと被災地に渡したい、という発起人の思いから、このコンサートでは、チケットは原則無料、そのかわりにチケット1枚につき1万円の寄付を募るというユニークな方式。

会場となったサントリーホールの前には公演のだいぶ前から多くの人が集まり、発起人をはじめ、アナウンサーの小島慶子さん、女優の藤真利子さん、放送作家の山田美保子さん、先日【スタリス☆横浜】でもインタビューさせていただいた、パティシエの鎧塚 俊彦さんも駆けつけ、募金バケツを持って義援金を募りました。

この日はまだ肌寒い曇り空だったにもかかわらず、会場が開く前から募金テーブルの前には多くの人が集まり、開演時間の間際まで募金の列は途絶えることなく、暖かな笑顔があふれました。

発起人である湯川れいこさんは、東日本大震災の遺児、孤児の支援にも力を入れていて、「子どもたちが自分のやりたいことを目指せるようにしたい。彼らが成人するまで見守りたい」という思いで、この音楽会の開催に尽力していいます。

クラシックの美しい調べ、演歌の力強い歌声、ポップスのメロディアスな世界観、ふだんは聴くことのないジャンルの音楽に触れ、2000名を超える満員のお客様から、大きな拍手と歓声が上がりました。

この日集まった義援金の金額が、コンサートのフィナーレでボランティアから発表されました。被災地に渡される義援金の金額は、¥20,756,733。お客様に寄付していいただいた義援金から、最低限の運営経費を引いた金額とのこと。

発起人のひとりである三枝成彰氏から、来年もこのコンサートを開くことが約束され、第6回「全音楽界による音楽会」は幕を閉じました。

このコンサートの特徴は、発起人自らが東日本大震災の復興支援に共感するアーティストに声を掛けていることです。そのためクラシック、ポップス、演歌と、音楽のジャンルを超えて、発起人の思いに賛同する多くのアーティストが集まりました。

この取り組みはまだまだ知らない方も多いのですが、ご興味を持ってくださった方は、ぜひ来年ご家族やお友達とご参加くださいね。