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【アンコール掲載】ハリウッドへの架け橋 世界の奈良橋陽子さん独占インタビュー☆全女性憧れの輝く先輩に「夢の叶え方」を聞きました。わくわくする好きなことを心の向くままにスタートしましょう!~信じることは魔法の力~
~演出家・映画監督・作詞家・キャスティングディレクター アップスアカデミー芸術監督~
【アンコール掲載】ゴダイゴの「ガンダーラ」「モンキーマジック」など、そのほとんどの楽曲の英作詞を担当されていることでも有名な奈良橋陽子さん。大人女子の励みになる、2017年の貴重な感動インタビューを、ぜひもう一度ご覧ください。
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スタリスをご覧の皆さま、こんにちは。和文化研究家の乃彩(NOA)です。桜井寺(先代・俊英)住職の曾孫として日本の財産である「寺社仏閣と和文化を同世代の若い方にも広めたいと、微力ながら日々活動しております。
2017年夏に、日本のみならず世界やハリウッドでも活躍を広げる、憧れの素敵大人女子:奈良橋陽子さんに、夢の見つけ方や叶え方、輝き続ける方法をお伺いしてきました。
心に聞いて、やりたいことを探す
20代から30代にしておくべきことや、夢の見つけ方について、過去を振り返って何かあったら教えて頂けますか?
ー奈良橋陽子さん(以下 敬称略): 人それぞれだと思うのですが、自分の中に「何をしたいか」というのがハッキリしていれば、それに向かってまず進むべきだと思います。そしてもしわからなかった場合は、やっぱり探し続けて良いんじゃないかな、と思うんですね。
「どうしようかな?」と思った時は‘心’に聞いて、勇気を持って、色々と試してやってみると良いと思いますよ。試してみれば「あ!これはやってみたい」とか「これだったら面白い、これだったら嫌だな」等が、自然に分かってくると思いますから。
ー奈良橋:その中で‘女性としての部分を大事にする’というのは必要だと思います。
自分の経験からなのですが、もし役者だけを頑なに追っていたら、いまの私はありません。若い頃の私は「結婚する」とか「赤ちゃんを産む」とか、そういうのは二次的なものだと思って、特に考えていなかったの。それよりも演技とか役者が、すごくやりたかったので、そっちに行こうと強く思っていたんですね。
そんな中、ある人に出会って、心の中で「あっそうか!本当に私は彼を愛してるんだな」と思った時に初めて‘本当の幸せ’というものが分かったというか。それが主人になった人なんですけれど。
その時心に素直に従って、愛して結婚して子どもを2人産んだこと(女性としての部分も尊重したこと)が良かったと、思います。今いる大好きな孫にもつながってきますし、世界はまるで違ってきますから。
ー奈良橋:何かしたいことってあります?
ーNOA:それが、まだ決まっていないんです。曾祖父が住職ということもあり、寺社仏閣や着物などの和文化に興味があって、それを広めようという活動を始めたのですが、まだ探し中というか。
ー奈良橋:決まって無い、それでもOKですよ!まだわからないだけできっとこれから見つかります。
でも「和文化」いいじゃないですか。和文化の中で、着物というのは日本ならではの魅せ方で、非常に女らしさと不思議な魅力がありますよね。着物をただ着るというだけではなくて、着ることでしぐさや歩き方などが全部変わってくるので。
そういう視点からまた学んでいくと、一つのものが確立されていくと思うの。西洋と全然違いますものね。西洋は肌をもっと見せるとか、胸がボンとなるとか(笑)。でも日本の魅せ方は逆で、首(うなじ)のところ等を魅力的に見せるとかがありますよね。
ーNOA:そうですね、ちょっとずつ、というか。隠れた部分が多いので、そこからのぞく女性らしさが美しいというか、それは非常に感じます。
ー奈良橋:そうそう!だからそういう謙虚で控えめで品がよい、といった側面を知ると、着物の良さや深さも学んでいくことが出来ますし。
自分が「どういうことが良いか、何がやりたいか」というのも、もっと広がってきて、同時に女性としての魅力ももっともっと出てくるんじゃないかと思います。
ーNOA:ありがとうございます。和文化を通して女性としての魅力UPも頑張りたいです!
懸命にやればドアは必ず開く
ーNOA:ビビっとくるということですね。その為には、まずは一生懸命、自分の好きな事を突き詰めていくということでしょうか。奈良橋さんがまさにそうですよね。
演技や役者に熱中しているうちに、自然に愛する人や、良いお仕事や、ご友人に出逢っているのですね。
ーNOA:やりたいことが無く怠けていた頃の私そのもので、耳が痛いです。(笑)確かにそれじゃあ出逢いも無かったのは当然でした。
ー奈良橋:例えば乃彩(NOA)さんだったら、自分がどう着物を着るかとか、和のしぐさや美しさなど、どんどん研究していくと、いろいろなことが広がると思います。
ーNOA:ありがとうございます!今まではただ漠然と「着物や和文化が好き」とだけ思っていたのですが、奈良橋さんにお逢いして‘女性ならではの和文化’を突き詰めて広めていきたいと感じました。
ー奈良橋: わたしの場合は最初から目標や夢(やりたいこと)があったので、ある意味簡単でしたね。それをとにかく追っていく!行動していく!という感じだったので。
ーNOA:明確ですごいですね!それは幼少の頃からですか?
ー奈良橋:小さい頃からそうでした。まず自分の「好きなもの」が、大事な線・軸になるかもしれないので、それを極めていくのが良いと思いますね。そういうのをある程度やっていくと、分かってくると思うんです。
「これはすごくやっていきたいんだ!」とか。するとそこからつながって、また好きなこととは違うドアが開く場合だってあると思うんですね。
ーNOA:違うドアが開く!!
「信じること」は魔法の力
「叶える」っていうのは・・・例えば「何かこれしよう!」と、本当に心からしたい!と思った時に、叶うと思うのです。今まで、叶えたものってあります?
ーNOA:特に強い夢や叶えたいことが無かったので、部活も進学も周囲と同じようなレールに乗ってしまいました。
ー奈良橋:ではぜひ今度試してみて下さい。「コレを本当にやりたい!」と思ったときにだけ「叶う」ということを忘れないで。
ただ最初から「ダメかな」と心のどこかで思ってしまっていたら、本当に駄目だと思うんですよ。私にはできないわ」と思っていては、叶わないのです。
「これは絶対やりたい!」っていう強い気持ちが持てれば、あとはそれを信じていくしかない。信じるってことは、凄まじい力なんですよ。魔法の力だと思います。
私は自分に自信が無いところが沢山あって・・・今、若い人全般に言えることなんですが、「自信がない」「やる気がない」そういう人が多いんですって。好きな物ややりたいことが見つからないからなんでしょうか?
ー奈良橋:若い方はご家族や学校や周囲の希望じゃなくて、『自分自身がやりたい』ということを見つけること、それが大事です。その点、乃彩(NOA)さんは、やりたいことを少しずつ見つけていっていますものね。ただ特に‘ひとりっこ’の場合は、お母様がすごく大事にされていると思いますので、自分自身の独立心をまずちゃんと獲得しないといけないと思いますよ。
ー奈良橋:独立すること、それが逆に親孝行になりますから!ただ誰かのいう事や常識に従う、っていうのではなくて、『あなた自身が自分を見つけていく』っていうことが お母様にとって一番嬉しい。
ーNOA:ありがとうございます!嬉しいです。自分が傷つくのが怖くて、自分の判断にも自信がなくて、自分からはあまり何もしないで来てしまったので、信じられることを増やしていきたいです。
ー奈良橋:じゃあまず、『本当に好きな事』を見つけて、とにかく突き詰めてみる。「やっぱりダメだった」と思う時もあるかもしれないけれど、そうするとまた次の扉が開くんです。
で、見つけられたら、あとは信じていく。色んな障害が出てくると思いますけど、障害にぶつかるたびに逆に強くなるのよね!障害があったほうが頑張るじゃない?
ーNOA:はい!
愛を持って聞く=受け入れること
ー奈良橋:「香水」ですね。香水が大好きで、それが『いま一番世の中で好きな物』というくらい。香りにかなりこだわる方なんです。
とにかく『綺麗な匂い』がいい。香りは透明で見えないものですから、ちょっと不思議な表現なんですけれど。
ーNOA:お洋服やTPOに合わせて香りを変えたりはされますか?
ー奈良橋:結構好きな香りがあって、いつも2~3種類くらいを使うかしら。
ー奈良橋:この世界でだけでなく、身近なお友達関係や家族関係も同じだと思うんですけれど 『聞く力』だと思います。聞く事、聞けること。
ですから、話すのがうまいとかではなくて、コミュニケーションする上ですごく大事な点は『聞ける力』だと本当に思います。それはまるで芸術だと思うくらい!!
ーNOA:聞く力が芸術!?
ー奈良橋:『聞く』というのは、単に言葉を聞くのではなくて、「どういうことでこの人はいま困っているのかな」等の想像力や優しさが必要になるじゃないですか。そうすると、その人が、口には出さないけれども本当は何か言いたいんだな、というようなことも感じとれる。
人の言うことを聞くということは受け入れるということだと思うので、まず聞いて、それからどうするか、という手段につながると思うんです。それが世界共通のコミュニケーションの手段ですよ。
ー奈良橋:OKするかしないかは別として、まず聞く。ちゃんと、きちんと聞けることですね。特に言語が違うとか、人種が違うとか、文化が違うでしょう?だからよりもっともっと鋭く聞いていかないといけないし、変な思い込みがあるとダメというか・・・。
ーNOA:自分の思い込みとかがあると、そうですよね?
ー奈良橋:そうそうそう!特に親子は甚だしくコミュニケーションがとれていないことが多い。「どうせこういうでしょう」とか「こうだからあなたは」ってなっちゃう場合とかね。
乃彩(NOA)さんだって、決まった枠の中に入れられたくはないでしょう?
ーNOA:はい。本当にそうですね。
ー奈良橋:自分なりにみつけていきたいじゃない?!それが大事だと思います。
ーNOA:ありがとうございます!これからは親子や人に対する思い込みを外して、しっかり聞いて伝えてコミュニケーションをとるように努力してみます。
あなたの細胞や、全てが唯一無二
ー奈良橋:愛することかな。
ーNOA:素敵な旦那様と出逢って、愛して、それを感じたのですね。素敵で羨ましいです!
私の場合、人を愛す前にまず‘自分を愛せない’部分がありました。言い訳かもしれないのですが、「自分は美人じゃないから」とか「まず美人になってから」とか、つい考えてしまうのです。
ー奈良橋:これはもう究極に大事だと思うんですけど、NOAさんは『世界でひとりしかいない』っていうの、気がついてました?
ーNOA:あ そういえば・・・!
ね?だから、この人のほうが美しいだなんて、なんで思うの?【あなたしかいない】んだから、競争相手はいないの。ね、だからあなたが一番!
心が愛する事もして、一番好きな事に向かって、輝いているのが一番美しいあなたなの。内面から光ってくるんだから、大丈夫よ!
ーNOA:・・・ありがとうございます!(大感動)
その後は、女優大竹しのぶさんなど輝く方たちの推薦者として毎年ご参加。
「BVLGARI AVRORA AWARDS / ブルガリ アウローラ アワード」は、様々な分野から比類なき才能と創造性に輝く「Inspiring Women~創造力と知性そして才能に満ち溢れ、多くの人々にインスピレーションを与える女性~」の功績や活動にスポットライトを当て、その生き方を讃えアワードを授与し女性を応援するために創設されました。素敵な奈良橋さんにピッタリですね!
いま一番したいこと
ー奈良橋:映画の監督はもちろん一番これからもやりたいことで、ライフワークです。いまは養子縁組のことや、子どもや命や愛について、社会や皆様にメッセージを伝えられるものが作れたらいいなと考えています。
ーNOA:奈良橋さんが監督された(今井雅之さん脚本の)「手をつないでかえろうよ~シャングリラの向こうで~」もとても話題になりましたね。新しい映画も楽しみです!
ー奈良橋:仕事以外にやりたいことは、旅が大好きなので旅行です。旅はすごくいいですよね。
フランスとか、ローマとかフィレンツェとか・・・いつもロスに行くんですけれど、今までは違うところに行きたいといつも思っています!(笑)
年に一回は‘今までに行った事のないところに行きたい’って思うんですけれど。でも最近はどこに行っても、すぐ「孫たちに見せたい」って思っちゃうんですね。孫や次世代の若い子たちが、例えば旅を通して【何か一つの経験をできる】っていうのは素晴らしいことだと思うんです。自分で味わうよりそっちの方が嬉しい、と思うようになりましたね。
ーNOA:ふと今わたしも「海外に旅行して、経験しながら、和文化も広められたら嬉しいな」と浮かびました。またやりたいことができて、ありがとうございます。まずは着付けのお稽古や和文化の勉強を頑張ります。
旅と食と‘ざっくばらん’ライフスタイル
ー奈良橋:食べ物の方は、絶えず美味しいもの(笑)ワインとかも大好き。 先日、銀座のブルガリに行ってきたのですが、想像力あるイタリア料理で、とても美味しく素晴らしいので、ぜひ今度レストランにいらしてください。
いつものパンツに普通のシャツ、でOK。それが好きです。
ーNOA:そうなんですね 自然に、自然体なんですね。
ー奈良橋:そうそう。自然な感じが大好き。もちろん、たまにお洒落してきちんとした場所に出かけると、それはそれで「素敵!」と思いますけれど。普段はナチュラルに。
ーNOA: ありがとうございました!唯一無二の自分に気付かせていただき、人生が変わりそうです。これからわたしも奈良橋さんのような女性や生き方を目指して、精一杯頑張ります。
奈良橋さんが今後、映画を通して世界の人々や日本の皆様に伝えてくださるメッセージを、どうぞお見逃しなく。憧れの先輩、奈良橋陽子さん、本当にありがとうございました。
(2017年12月掲載の人気記事を、再編集してお届けしました)
◆2017年の記事のアンコール掲載となります。
~奈良橋陽子さん プロフィール~
演出家・映画監督・作詞家・キャスティングディレクター
アップスアカデミー芸術監督
外交官の父のもと5歳から16歳までカナダ・モントリオールとオタワで育つ。大学卒業後はニューヨークのネイバーフッド・プレイハウスで演劇を学び、帰国後「ヘアー」、「Monkey」など数々の舞台を演出。
国連芸術賞を受賞した「The Winds of God」は、ロサンゼルス、ニューヨーク、オーストラリア、ニュージーランドでの上演を果たした。74年には演劇を通して英語を学ぶ英会話スクール、モデル・ランゲージ・スタジオ(MLS)を共同設立。現在は33カ所に拠点を広げ、子供から一般社会人までを対象に演劇的手法を用いて英語を教えている。また、75年結成のゴダイゴの「ガンダーラ」「モンキーマジック」など、そのほとんどの楽曲の英作詞を担当する。
82年には、映画や舞台などの製作と俳優の育成およびマネージメントを手掛ける会社、ユナイテッド・パフォーマーズ・スタジオ(UPS)を設立。現在は海外の映画・テレビ作品のキャスティング・製作を数多く手がけるほか、オダギリジョーや祐真キキらを輩出した俳優養成機関アップスアカデミーを主宰し国際的に活躍できる俳優を育成している。
95年『WINDS OF GOD ウィンズ・オブ・ゴッド』では映画監督デビューも果たし、日本映画批評家大賞の最優秀新人監督賞を受賞。また2015年に急逝された故今井雅之氏に直接依頼を受け「手をつないでかえろうよ~シャングリラの向こうで~」を監督。2016年5月28日に公開。
外国作品のキャスティングディレクターは、87年にスティーヴン・スピルバーグが監督・製作した『太陽の帝国』からスタート。その後、『ラスト サムライ』(03)、『SAYURI』(05)、『バベル』(06)、『ラーメンガール』(08)に参加。『47 RONIN』、『The Wolverine』を経て、直近ではアンジェリーナ・ジョリー監督の『UNBROKEN』(16)でミュージシャンのMIYAVIをキャスティングし、アクティングコーチとしても撮影に参加した。国内向けにもNHK朝の連続ドラマ「マッサン」へ全米からシャーロット・ケイト・フォックスを発掘、推薦。
また映画プロデューサーとして2013年にトミー・リー・ジョーンズ出演の映画「EMPEROR」(邦題:終戦のエンペラー)を海外の監督、クルーを起用して製作。
現在もネット配信ドラマや映画の企画を国内、海外の両面で進められています。
趣味:着物 料理